元陸上自衛官幹部の池田整治さんの異常性は、以前ブログに書きました。あのときはスピリチュアルで幼稚な陰謀論にハマる陸上自衛官幹部の姿に、恐怖さえ覚えたものです


そこでも軽く触れたのですが、彼は「美し国」というウヨ団体に副代表の肩書きで参加しています

他の副代表には、なにかと話題の杉田水脈衆議院議員もいます。それだけでなく、彼女は「美し国」の運営する「なでしこオピニオンの会」というウヨ女性の集まりではリーダーをつとめてもいます

「美し国」・「なでしこオピニオンの会」は「新しい歴史教科書をつくる会」とズブズブの関係だったりもします

はたして「美し国」とはどんなウヨ団体なのか……?

結論から先に言っておきましょう

「美し国」はネットワークビジネスで儲けた金で愛国活動をしている組織であると

つまり、杉田水脈議員の活動の一端は、怪しげなネットワークビジネスの金でまかなわれているということです


「美し国」とは何か?


一般社団法人 美し国(うましくに)


2011年に創設されたウヨ団体「美し国」は、自らのことを"日本人のDNAをONにする新しい運動"と紹介しています

"美し国は日本人の眠っているDNA(魂)のスイッチをONにし、知性、品性、霊性を高めていく自己変革の学びの場であり、使命に目覚めた仲間が結集している全国ネットワークです。日本再生、日本蘇りこそ、世界人類の蘇りなのです"

なかなかスピリチュアルで素敵な文章ですね
特に最後の一文なんて、唐突に世界人類の話が飛び出してきてわけがわかりません
日本人の蘇りが世界に関わる重大事項と見なしている点は、この団体が強烈な民族主義者の集まりであることを示しています

また、当ブログでも以前から申し上げているように、DNAがどーたらと持ち出してウヨ活動する人間にはロクなのがいません
僕に言わせればウヨ活動している時点でロクなもんじゃねぇのですが、それを抜きにしても「DNAスイッチ」を振りかざすウヨは、スピリチュアル的な意味でやべえのが多いのです

「DNAスイッチ」については、その概念を広めた村上和雄さんのことと一緒にいずれ詳しく取り上げる(かもしれない)ので、いまはとりあえず「アホのリトマス試験紙」くらいに思っておいてください

それにしても、なぜ日本はDNAスイッチ(笑)をオンにして蘇らなければ駄目なのか?そんなに今の日本は駄目なのでしょうか?
「美し国」が語るところによれば、日本人は"戦後七十年の間に骨抜きにされてしまった"のだという
そのせいで"個人主義が台頭し、家族や社会との絆が薄れ、それにより生命を捉える魂の眼も大きく後退してしまいました"のだとか

典型的な「戦後の日本人は駄目」論ですね

ただ駄目になったと言うだけなら見解の違いで済ませてもいいのですが、"骨抜きにされた"という被害者的な表現からは、歴史的事実にもとづかない幼稚な陰謀史観が透けて見えます

また、社会との繋がりの必要性を、個人主義をあげつらう文脈の上で論じている点も気になります。ここからは、全体主義への傾倒が見てとれます
そうした全体主義が"魂の眼"にどう影響しているのかわからない……というか、そもそも"魂の眼"ってなんやねん、というのもツッコミポイントですね

以上、見てきたように「美し国」は次の4つの傾向がある団体だとまとめられるでしょう

・民族主義
・スピリチュアル
・陰謀史観
・全体主義

こうした傾向を見て思い出すのは、かつて「オカルトビジネスのドン」と呼ばれた故・船井幸雄さんのことです

そんな印象をもつのも、実は当然の話でして

副代表の池田整治さんが船井幸雄系の人材であることは冒頭にあげた過去記事でも指摘しましたが、実は他の副代表にはもっと船井幸雄さんに近しい人物がいるんですね

それが陰山康成さんです

彼は船井幸雄さんのホームドクター的存在だった人ですね。その関係もあってか、ウヨ関連の団体での講演も多い方です

どうやら日本のウヨ活動における船井幸雄さんの影響力は、いまだに大きいようですね

「美し国」関係者

代表:菅家一比古 社会教育家/古神道家/ピュアーライフ代表
副代表:池田整治 元陸上自衛官幹部
副代表:野口健 アルピニスト
副代表:陰山康成 国際和合医療学会 常任理事
副代表:杉田水脈 衆議院議員

菅家一比古(かんけ・いちひこ)さんが経営するピュアーライフこそ、販売員さんたちが「余命◯日の患者が蘇った」を謳い文句にしているネットワークビジネスです
野口健さんはピュアーライフの広告塔のような存在ですね(彼はアムウェイの広告塔としても有名でした)

ピュアーライフのことは後述します

(3月30日追記)「美し国」顧問は長谷川裕一さん

関連:ネットワークビジネス系右翼団体「美し国」さん、「生長の家 栄える会」のパクリ団体をつくってしまう!  (美し国経営者連盟政経塾と長谷川裕一)


(2019年9月6日追記)

杉田水脈議員が副代表から消えていました

https://www.umashikuni.co.jp/about/

「美し国」と杉田水脈議員の関係はアーカイヴから確認ください(重いですが)

https://web.archive.org/web/20181022000546/https://www.umashikuni.co.jp/about/



「美し国」のウヨ育成塾「菅家廊下」


「菅家廊下」は菅家一比古さんが元・宝塚女優の堀内明日香さんを相棒にやっている「美し国」会員向けのリーダー育成塾のことです

ベーシックコース、アドバンスコース、マスターコース、講師育成コースの4コースがあるそうで、ベーシックコースを修了しなければ他のコースは受講できないようになっています
ウヨ業界のなかでさえマイナーな存在の「美し国」の講師になってどうするのでしょう……?
これは段階的に受講料を搾り取っていく「講師育成商法」とでもいうべきものなのかもしれません

ベーシックコースのカリキュラムが公開されているので転載させてもらいます

【座学】
・日本の理念と心
・一流について
・魂について
・福田(ふくでん)づくり
・第五の国難とは
・日本及び日本人の世界的使命
【体感実習】
・禊研修
・神社正式参拝

……これのどこがリーダー育成なのでしょうか?
上記のようにリーダー育成を謳ってウヨ思想を広める右翼は多いですので、皆さんも気をつけてくださいね

また、講演参加費や研修旅行参加費などは「美し国」会員であってもわりとお高い料金が必要なので注意が必要です

なお、「菅家廊下」で講師・アシスタントをつとめる堀内明日香さんは「ことほぎ」(白駒妃登美代表)でも講師をやっており、なかなかの要注意人物 です
さすがにお美しく、その美貌をかわれてか「美し国」では広告塔的な役割もされています


ちなみにこれがアドバンスコースの研修旅行なのですが……

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★宇宙摂理と日本の使命~新たに生まれ変わるとき~

いやいや、なんでそうなるねん。怪しすぎだろ(つーか大本教の概念である「一霊四魂」まで教えるのか……)


「なでしこオピニオンの会」とは


「なでしこオピニオンの会」は「美し国」の女性部的存在ですね。2017年5月に新たに設立されました。こちらは自民党の杉田水脈議員が会長をつとめています

講演内容や関係者を見るに、「美し国」がスピリチュアル重視なのに対し、こちらは普通のウヨ団体って感じがしますね。ただし講演にやってくるのは、2流3流どころのウヨが多そうですが……

そうした講演が、「なでしこオピニオン」の主な活動のようです。その模様は「channelAJER」で視聴できます
「channelAJER」はYouTubeでウヨ動画を漁っている人にはおなじみですね。知らない人は、チャンネル桜を少しおかたくしたようなものだと思っていただければけっこうです
最近はチャンネルに自民党国会議員枠を設定し、政権との結びつきを強めている、なかなか侮れない存在です

さっきは「普通のウヨ団体」と言いましたが、下のような活動を見ると、やっぱりどこか変な気もします

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なぜお誕生日会を……?


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……もはやなんの集まりかわからんぞ
ウヨさんが愛国女性をコンパニオンとしか見ていない証拠みたいなもんだろ、これ


「なでしこオピニオンの会」関係者


代表:杉田水脈 衆議院議員
顧問:呉善花 拓殖大学教授
顧問:河添恵子 ノンフィクション作家
顧問:中山恭子 参議院議員

発起人及び世話人

赤尾由実・葛城奈海・我那覇真子・小宮山啓子・菅家真知子・佐波優子・チノン・濱野夕希子・堀内明日香・益田祐美子・松浦芳子・身玉山つかさ・ミネハハ・森日和


(2019.9.6追記)
杉田水脈議員は「なでしこオピニオンの会」の代表も退いています。現在の代表は顧問だった呉善花さん


「新しい歴史教科書をつくる会」と「美し国」


「美し国」と「新しい歴史教科書をつくる会」との関係は近しい

代表の菅家一比古さんは「つくる会」シンポジウム(南京大虐殺・通州事件関連)の開催呼び掛け人や参加者として活躍しています

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また、「つくる会」創立20周年記念などのイベントや定時社員総会などでは祝辞を述べたりもしています

「つくる会」会長の高池勝彦さんが事務総長をつとめる「明治の日推進協議会」(事務局:高池法律事務所内)にも協力しているようです

こうした繋がりを象徴するものとして、「つくる会女子部」(2017年1月創設)があげられます

「つくる会女子部」のメンバーの多くが、その直後に創設された「なでしこオピニオンの会」にも参加しているのです

その後、赤尾由実さん、河添恵子さん、杉田水脈議員の3人は「つくる会」の理事に就任

「つくる会女子部」と「なでしこオピニオン」は共同で講演会を開催するなどして、「つくる会」と「美し国」の結びつきを強めています


菅家一比古とピュアーライフ


さて、いよいよネットワークビジネスの話に入ります

が、その前に「美し国」と「ピュアーライフ」の代表である菅家一比古さんがどういう経歴の持ち主なのか、本人の自己申告をもとに軽く見ておきましょう

菅家一比古さんは自称・社会教育家にして古神道家

Facebookによると菅家一比古さんは、もともと民族派の学生運動をしており、そのとき見かけた原理研・勝共連合(統一教会=家庭連合)に心ひかれたのだとか
"反共運動の愛国エネルギーが父なる神にあったとは・・・"

宗教の強さを目の当たりにした衝撃が忘れられなかったのか、菅家一比古さんは社会に出たのち、中西旭さん(神道家。2005年死去)に師事して古神道の道を進みます

ちなみに中西旭さんは神道国際学会の初代会長ですね。神道国際学会は新宗教のワールドメイト教祖・深見東洲(半田晴久)さんがつくった団体です


そんな菅家一比古さんが2000年につくったネットワークビジネス(マルチまがい商法)の会社が「株式会社 ピュアーライフ」です

……いやいや、なんで古神道からネットワークビジネスにたどりつくんだよ


ピュアーライフで蘇る!…のか?

株式会社ピュアーライフ

ピュアーライフではセルピュア、シリカフォース、ララオイルといった名称の商材を取り扱っているようです

セルピュアには同名の化粧品(別会社の商品)なんかもあるようですが、それとは違って、清涼飲料水なんだそうで

清涼飲料水=薬ではないというのが重要です。なぜなら薬事法の縛りから放たれるからです

このセルピュアをグラス一杯の水に7~8滴ほど加えると、あら不思議、身体が「マイナスイオンの酵素」(!?)で満たされ、みるみるうちに健康になるのだとか

アルピニストで「美し国」副代表の野口健さんのその効果を認めています。野口健さん、マジ広告塔

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菅家一比古さんがセルピュアと出会ったのは、彼の講演会に高澤清司さん(後のピュアーライフ副社長)がやってきたのがキッカケだといいます

なんと高澤清司さんはクローン病の後遺症をセルピュアによってなおしていたのです
高澤清司さんはクローン病によって入院し、医者から余命10日を宣告されたほどの重体でした。そんなですから退院してもひどい後遺症に悩まされたんだろうことは想像に難くありません
それが回復したというのだから、本当だとしたらたいした話です

菅家一比古さんもこの話に感動し、一緒に株式会社ピュアーライフをつくったというわけです

販売員たちがさかんに「余命◯日の人が蘇った!」と喧伝するのは、このエピソードが元ネタなんでしょうね。エピソードが本当だとしても、回復し

たのはあくまで後遺症から……というツッコミはやはり野暮でしょうか

一応断っておきますが、僕にはピュアーライフが扱っている商品をどーこー言うつもりはありませんし、その力量もありません

ただ、商品自体の性能はともかく、その販売形式というのが……

ネットワークビジネスと呼び名は変われど、マルチまがい商法に肯定的な意見など出せるはずもありません

僕のかつての友人もアムウェイにハマったことがありますが、お手軽に小遣い稼ぎをしようとして次々に人間関係を壊していく様は、悲劇としか言いようのないものでした

たとえ法には触れぬ販売形式とはいえ、到底許せるものではありません

以下のURLは「マルチ&悪徳商法SOS-FILE」という匿名掲示板でピュアーライフについて書かれた部分です
古い情報で、かつ類似した名前の会社のことも載っていますので、あくまでも参考程度に……


なぜ右翼思想と結びつくのか?

菅家一比古さんはピュアーライフでも自分のウヨ思想を隠そうとはしていません

むしろ誇示するかのように「日本蘇り」を唱えており、「美し国」との関係もおおっぴらにしています

ピュアーライフの住所である東京都新宿区神楽坂6-42 神楽坂喜多川ビル5階は「美し国」の住所でもあり、ピュアーライフのホームページで「美し国」は自社の文化事業のひとつとして紹介されています

これはどういうことなのか?

「あなたの購入・販売活動が日本の蘇りに繋がっていますよ。だからもっと頑張って購入・販売しろ!」というメッセージだと僕は受け取っています

本来は我欲まみれのネットワークビジネスですが、こうした思想性との結びつきによって、公の性質を帯びることとなります
さすれば、あら不思議、金を稼ぎたいというホンネは覆い隠され、「これは日本のためなんだ」という大義名分が残るわけです

大義名分は人の心理的障壁をとっぱらい、かつ行動を必要以上に煽りたてます。ウヨい人がよく言う「正義の暴走」ってやつですね。たぶん正義のあとに「感」をつけたほうがいいとは思いますが

アムウェイをやっていた元友人も「これは良い商品なんだ。だからこれを世に広めるのは良いことなんだ」との大義名分を語っていました

「良い商品」よりも「日本蘇り」のほうが、煽りの効果が高いことは言うまでもありません

なんのことはない、ウヨ思想は購入者・販売員を一生懸命にさせる道具に過ぎないわけなのです


おわりに


今回僕が示したかったのは以下の3点です

・菅家一比古さんや「美し国」が、ウヨのなかでも異端なほどスピリチュアルであること
・「美し国」がネットワークビジネス(マルチまがい)の会社によって運営されていること
・そんな変なウヨ団体「美し国」の支援をうけているのが、杉田水脈議員をはじめとする「なでしこオピニオンの会」であること

うまく伝わっていたら幸いです

関連:松沢成文の「三種の神器」国会質問はネットワークビジネス経営者の差し金だった!(菅家一比古さんは山田宏議員とも繋がりがあるようですね)