今年(2019年)創業30周年を迎える出版社「株式会社 教育システム」

警察官向けに昇進試験用の参考書などを発行している会社です

こちらの書籍・雑誌は一般書店では流通しておらず、ネットや電話での注文に応じて自宅に配送する、という販売形態をとっています

教育システムが「総合教養情報誌」をうたって発行している雑誌が『月刊BAN』です

この『月刊BAN』、警察官向けのくせして、実は右翼系の雑誌として一部では有名でして……

"執筆者や登場人物には、極右、ヘイト言論人がずらり。そのラインナップは「正論」(産経新聞社)や「WiLL」(ワック)と同じ、いや、「ジャパニズム」(青林堂)レベルの“ネトウヨ雑誌”かと見紛うほどなのだ"


実際、『月刊BAN』のバックナンバー(https://kyoikusystem.com/books/ban#back-number)を見ると、普段のウヨウォッチングでよく見る連中が顔を揃えています

ヘイトと歴史修正の合わせ技、といった感じですかね。若干ですが歴史修正主義のほうがメインウェポンな印象です

教育システムも「こんなもん身内以外に見られたらヤベー」との自覚はあるのか、『月刊BAN』は警察官しか注文できないようになっています(参考書などの書籍は一般人も購入可)

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画像は注文画面(https://www.kyoikusystem.com/order-to-home/)。職員番号まで要求してくる徹底ぶりにはドン引きです


そんなアレな『月刊BAN』ですが、とうとうWGIP陰謀論に手を染めるらしく……


WGIP陰謀論と『月刊BAN』


WGIP(うぉーぎると・いんふぉめーしょん・ぷろぐらむ)とは、GHQが日本人を反日左翼に洗脳したとする陰謀論のこと
その洗脳がいまだに多くの日本人を呪縛しているという、ありえないほど強固な超持続性が特長です

遥か未来の人々が過去の文献をたどりWGIPにいきつけば、きっとオーバーテクノロジーとしておおいに研究されることうけあいな、トンデモないありえなさです

しかもこの超持続性とは裏腹に、ウヨい著名人の本を読めば、たちどころに呪縛から解放される(アホもいる)というヨワヨワな特性もあわせもっています

矛盾ですね☆

頭のウヨい人に言わせると、WGIPを陰謀論だと思う奴は、WGIPによる洗脳が成功している「生きた証拠」なのだそうなフフッ

まあ、WGIPのことは「アホのリトマス試験紙」くらいに思っといてください
右の人でも比較的マトモなのは鼻で笑うていどの与太ですので

(WGIPについて詳しく知りたい人は『徹底検証 日本の右傾化』か『陰謀史観』って本を読んでください)


とはいえ、そんな与太を『月刊BAN』読者の警察官たちが読むのかと思うと、ちょいと笑えない

『月刊BAN』携帯サイトの次回予告(2019年3月号)には、こんな文字列がありまして……

"戦後GHQが仕掛けたWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)の正体……作家/吉本 貞昭"

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もしかすると誌面の方ではすでに「WGIP」の文字列がバンバン出てきているかもしれませんが、少なくとも『月刊BAN』のサイト上ではこれが初めてです
(一応、ネットで見れるバックナンバーの情報は全て目を通してるはずです。PC用よりも携帯サイトのほうが情報が豊富です→http://www.kyoikusystem.com/BAN/ct/contents.htm)

ヘイトや歴史修正を繰り返す連中は最終的にWGIP陰謀論に行きつく、という良い見本ですね

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(2019年3月1日、書影追加)


吉本貞昭とは何者か


「戦後GHQが仕掛けたWGIPの正体」を書いた吉本貞昭さんは、『月刊BAN』の常連さんですね

特に2015年6月号から始まった「戦後70年シリーズ~戦後史はここから始まった」という企画では、シリーズ第1回と第7回(最終回)を担当しており、『月刊BAN』の主力といっても過言ではないでしょう

吉本貞昭さんの公式サイト(http://s-yoshimoto.sakura.ne.jp/index.html)を見ると、当然のごとくハート出版で多数の著作があるようでして……

『世界史から見た大東亜戦争』
『世界史から見た日清・日露大戦争』
『世界が語る大東亜戦争と東京裁判』
……その他多数

タイトル群を見ただけで、なんというか……やっぱりハート出版はスゴイなぁ、となりました

書名にやたらと「世界史」だの「世界」だのがでてくるなあ、と思っていたら、なんと吉本さん、かつては高校で世界史を十年ほど教えていたそうで……ヤダ,コワイ


『月刊BAN』読者=高齢警察官?


前述したように『月刊BAN』のバックナンバーは、PC・スマホ用のサイトよりも携帯サイトのほうが充実しています
(2008年9月号からの情報が掲載。誌面に関連したクイズもある。ただし2009年9月号・10月号のクイズはリンク切れ)

いまだに携帯サイトを維持しているということは、それだけ『月刊BAN』には携帯電話(スマホじゃないよ!)からのアクセスが多いということ

さらに言えば『月刊BAN』ではときおり「加齢臭」をテーマに特集が組まれています

つまり『月刊BAN』の購買者層は……

……やめとこ。あまり推測だけで物を言うのはよくない


今はただ『月刊BAN』がWGIP陰謀論を唱えていることが確実となった事実のみを噛み締めましょう


(2019.8.26追記):実はこの号にはもっとヤバイ人の文章が掲載されていまして……


連載「日本で暗躍する外国人犯罪組織」シリーズを執筆されている田中健之さんのことなんですが
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田中健之さんは2008年に大アジア主義団体「黒龍会」を復活させた人。15歳のころに皇極社という右翼団体を設立し、外事右翼として公安にマークされていた過去ももちます

詳しくは↓で



(2020.1.5追記)
どうやら外部に販売していないのは業界のルールみたいなものらしいですね

"私たちが売るのは『警察官か、警察の外郭団体』のみに決めています。これは警察関係のグッズを扱っている会社の業界ルールですね"