いまやウヨ界のトップエースとなった櫻井よしこさん

彼女はもともと薬害エイズ事件などで有名なジャーナリストでしたが、ウヨではありませんでした

櫻井よしこさんがウヨ界隈の寵児となったキッカケは慰安婦問題だったと、俵義文さんが『日本会議の野望』(花伝社)や 植村裁判の報告集会(http://sasaerukai.blogspot.com/2016/11/blog-post_20.html )等で指摘しています

その経緯はこうです

1996年、横浜教育委員会が教職員向けの講演会に櫻井よしこさんを招きました
テーマは「国際理解を深めるために」だったのですが、どうしたわけか櫻井さんは南京大虐殺や慰安婦問題に話題を移し……
まあ、否定論をやったわけですよ

問題視した人権団体等の訴えにより、その後に予定されていた櫻井さんの講演会が次々と中止に追い込まれていきました

ですが、あの櫻井よしこさんがやられっぱなしなわけはありません
櫻井さんは怒り心頭、朝日新聞等で「私は言論封殺を受けている」と書き散らしました


これに右派が「言論弾圧と戦う立派なジャーナリストだぜぃ。言葉狩りには抵抗あるのみだな!」と食いつきました
櫻井さんは、あれよあれよという間にウヨい連中と仲良しになり……そして現在に至る、というわけです

でもねー、問題の講演内容がコレなんだよねー

"私が愛し尊敬する両親と同じ世代の良き日本人たちが、南京事件を起こしたり強制連行をするはずがない。私の血の中から疑問を感じる"

いやいや、それ論理の欠片もないですやん
別の、しっかりした根拠を示したあとに、キリッとした文章を書きたくなってコレをやるんならわかるんです
でも、そうではない
根拠はただひたすらに「私の血」

否定論やるにしても、もうちょっとやりようがあるだろうに、って思っちゃいますよね
こんなん人権団体じゃなくても抗議するわ

なんでこんなもんに朝日新聞は弁明の機会を与えちゃったのか?
ウヨい人たちだって今ほどは劣化してなかったって噂なのに、なぜ櫻井さんを「言論弾圧と戦うジャーナリスト」と神格化してしまったのか?

その答えは

"実は櫻井は、直接抗議の対象になっている講演内容について、「論壇」でもその他でも本当のことを明らかにしていない"『日本会議の野望』134ページ

わっはっはっ(怒)

なんと櫻井さんは講演内容を隠し、
さも「慰安婦問題は事実をベースに考えたほうがいいって提言しただけなんです。それなのにバッシングされるなんて、わたし被害者です」
と言わんばかりの論調で世間に訴えかけたというのです

うわー……(ドン引き)


また、このときの講演では、元慰安婦たちの弁護士をしていた福島瑞穂さんの発言を、こんな感じに捏造しています

櫻井「元慰安婦の人たちを弁護するんなら、ちゃんと本や資料を読みなさい」
福島「えー、うん、わかったよー」

つまりは嘘によって福島瑞穂さんの不勉強を責め立てていたわけです
あんたこそ「私の血」を信じる前に勉強しろよって感じですが

これが捏造であることは福島さんサイドから明かされたものの、
肝心の櫻井さんは公に訂正しませんでした

しかし、2018年3月23日
櫻井さんらウヨ勢力から「捏造記者」の汚名を着せられた植村隆さんがおこした裁判でのこと
裁判では福島瑞穂さんの話を捏造した件にも触れられて……

 "弁護士「なかったことを講演で話した。この会話は事実ではないですね」
櫻井「福島さんには2、3回謝罪しました。反省しています」
弁護士「まるっきりウソじゃないですか」
櫻井「朝日新聞が書いたこともまるっきりのウソでしょう」"

と、まあ、見苦しくも「どっちもどっち論」にもっていこうとしたものの、ともかく櫻井さんは捏造を認めたわけです

櫻井よしこさんがこの捏造を公の場で認めたのはたぶんはじめてでしょう

しかしヒドイ……ほんとヒドイぞ櫻井よしこさん